こんにちはしろくまです。
※この記事には漫画『黒子のバスケ』のネタバレが含まれます。未読の方は今すぐ原作30巻読んで来てください。
みなさんは黒子テツヤという男をご存知でしょうか。
そう、『黒子のバスケ』主人公、高校1年生の黒子テツヤくんです。
黒子テツヤと聞いて思い浮かぶのは「非力」「影に徹する」「おとなしい」「道徳者」というイメージではないでしょうか。
そこでこちらの画像をご覧ください。
エ、エゴ~~~~~~~!!!!!!ごりっごりのエゴの塊です!!!!!!!
これは原作7巻でのセリフなんですが、ちょうどIHの桐皇戦で青峰くんに負けたあとですね。ずぶっずぶに落ち込んだ黒子っちですが、木吉先輩のアドバイスと、日向先輩から火神くんの真意(黒子を信用してるから、それまでに俺も強くなる)を聞いたことで気づきます。「今までのプレイスタイルに拘らずに、もっと上を目指さねば」と。そして火神くんのところへ走っていって気持ちを吐露するわけです。「今まで僕は君に嘘をついていました」と。1巻で「君を、誠凛を日本一にする」と言った黒子っちですが、実はそれは嘘で、本当は昔の仲間に自分のバスケを認めさせようとしただけなのだ、と。それが上記のセリフなんですね。
当時読んでいて衝撃を受けましたよ私は…。
それまで控えめで、礼儀正しく、いつも敬語で、文学少年だった黒子っちが突然こんなことを言い出すんですから。でもよくよく考えれば当たりまえで、黒子っちも聖人君子なんかではなく、ただの高校1年生の男の子なんですよ。負けず嫌いで、バスケが大好きで、自分のアイデンティをライバル(キセキの世代)に認めさせたいだけの、ひとりの男の子なんですよ……。黒子っちがどんな気持ちで誠凛に入ってきたかは23-25巻の回想編で明らかになるのですが、ほんとに切ない。つらくて、一縷の希望を頼りに、いつか見た「楽しそうにバスケをする誠凛」に入ってくるわけです。だから入学当時は孤独に、「キセキの世代ぶっつぶす」と思っていたわけですよ。
それでね、上記のシーンの続きなのですが、「先輩は素晴らしい人ばかりで、同級生もいい人ばかりで、火神くんは僕を信じてくれた」「自分のためにだれかを日本一にするのではなく」「火神くんと…みんなと一緒に日本一になりたい…!」と言い出すようになるわけですよ。感動じゃないですか?IHまでの数か月ですが、誠凛でプレーするうちに孤独から抜け出し、チームに貢献したいと思えるようになったんですよ。よかったね…黒子っち…。しかも火神くんの返しが最高で、「なりたいじゃねーよ」「なるぞ!」なんですよ。もうね、リコも言ってましたけど、(いいなーホント…男子って)ですよ。最高。エモい。
以上です。