shiroxuma’s blog

東京のすみっこで楽しく暮らす20代OL(?)のブログ

ガンダムSEED FREEDOM感想文

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM、見てきました!以下、ネタバレ有感想です。

 

 

・おも……面白…かった!

・俺たちはいったい何を見せられているんだってばよ…

KING OF PRISM by PrettyRhythm見に来たんだっけ…

・裏切らないアスラン

・かっこいいアスラン

・キラとラクスってプラトニックな関係性だと思ってたんですよ。ふたりとも2度の戦争で負った傷が大きすぎて性欲無くなってそう……という印象で。さらに映画公開前に配信された『去り際のロマンティクス』がネガティブ・ケイパビリティを想起させる歌詞だったので、痛みを抱えながら寄り添って生きていくのかな……と想像していて。でも映画ではゴリッゴリに愛し合ってたので「そっか!!!!」ってなりました。『去り際のロマンティクス』はイヤホンで聴いていた時にはSee-Sawらしい切ないサウンドだな~と思っていたのですが、映画の怒涛の展開後にエンドロールで聞くとギターサウンドがぎゅいんぎゅいんで疾走感が前面に出てました。


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・無印36話でラクスが「アスランが信じて戦うものは何ですか?頂いた勲章ですか?お父様の命令ですか?」と問いかけるシーン、職場で「で、お前はどうしたいの?」って詰められてるような気分になって最高に怖いんですけど、ラクス様ってそういうとこ、あるよね……。立場や役職よりも、「個人」を見ている人だから……。

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無印8話でキラに「あなたが優しいのは、(コーディネーターだからじゃなくて)『あなた』だからでしょう?」と言ったり、運命41話でアスランに「あなたは確かに戦士なのかもしれませんが(それ以前に)『アスラン』、でしょ?」と言ったりしてますからね。映画でもイングリットに対して「で、お前はどうしたいの?」が漏れてますし。
そういう点で、ファウンデーションの思想もディスティニープランもラクス様には受け入れられないし、「あなたも実はアコードなので我々と共に世界を支配しましょう」って説得は逆効果なんだよなぁ。

ラクスは穏健派とされる父シーゲル・クラインナチュラル回帰思想に影響を受けて育った訳で、内心では「コーディネーターだのアコードだの知らんわ!」と思ってそうだし、結局ラクスが選んだ相手は婚姻統制下における適合者(プラントが望む相手=アスラン)でもなく、ましてや父親の思想(ナチュラル)でもない、戦場で偶然出会ってから運命を共にしたキラなんだな~と思いました。ラクス、仕事面(コンパス総裁)では自分の望む目的(世界平和)のために役割(『ラクス・クライン』としての影響力・立場)をこなしている部分があるけど、プライベートは自由意志を貫いて生きてるな~。

ラクスが無印で母親にかつて言われたという言葉「世界はあなたのもので、そしてまたあなたは世界のものなのだと」、ラクスがアコードだという新事実を踏まえるとヤバいものになるんですが!?ラクスの母親は何を考えていたんだ……。そしてシーゲル・クラインとは思想が違いすぎる……。でもそこに続くラクスの台詞、「生まれ出てこの世界にあるからには、と」「あなたを見つけて私は幸せになりました」、ラクスらしくていいですね。前半の母の教えも言葉通りではなく哲学的に「個人は社会の構成員であり、一方で自分を主人公として自分の物語を紡いでよい」と捉えてる気がします。

・今このシーン(クローン人間を資金的な踏み台にしてまでスーパーコーディネーターとして生み出されたことを知ったキラが「僕は生まれてよかったのかな」と悩むシーン)見返すと、<生まれ・遺伝子・さだめ・役割・立場>に苦悩するキラを、労わりたいと思ったんだろうなぁ、ラクスは……と感じますね。ラクス自身もプラント社会から求められる立場・振る舞いがあるから……。同じ痛みを抱えて支え合って生きてるなぁ、キラとラクスは……。

・政治的な立場でいうと(かつては)ラクスとアスランの方が分かりやすく同じしがらみを抱えていたはずなんですけどね、なんだろうね、アスランは……。変なとこでぐるぐる悩んで変なとこで行動力あるからな……。ラクスと痛みを分かち合うって感じではなかったのかな、と。

・テレビシリーズでのキラ、女性遍歴の事実だけ抜き出してみると①フレイ(カレッジの高嶺の花、大西洋連邦事務次官の一人娘でお嬢様)②ラクス(プラントの歌姫、最高評議会議長の一人娘)なのでシリーズ開始当初の内気な工学オタクくんだったキラを考えるとなろう小説か?ってなるけど内実はずっと曇っているので辛い。

・映画でのキラ、「ラクスのために平和をプレゼントしてあげられない僕なんて……」って悩んでたけど、無印で傷ついて泣いてた頃のキラもラクスは愛してたと思うよ……。悩みながらも平和のために戦おうとする姿勢とか、もっというと出会った頃に人種関係なく優しくしてくれたところが好きなんじゃないかな、ラクスは……。婚約者のアスランに「私あの方好きですわ~」って言ってるし。

・運命での悟っちゃってるキラを見てきたから、映画で(強くてかっこよくて望みを叶えてあげられる男じゃないからダメなんだ……)と落ち込むようなマッチョイズムを抱えてたことにびっくりした。

・運命39話でラクスを助けるためにストライクルージュ借りて宇宙まで飛び出して行った頃のキラはもっとシンプルにラクスを愛せていたよなぁ……。

・シンちゃん可愛かった!これまで特にシンファンという訳でもなかったけどいっぱいごはん食べて元気に敵に噛みついてルナとラブコメしてて良かった。運命で散々「主人公w」と言われて早20年…… 「ジャスティスだから負けたんだ!ディスティニーがあれば勝てる!」はワロタ 「本当の分身ってのはこうやるんだ!」ガンダム影分身の術!はギャグアニメかな?と思いました。

・映画公開前のキラとシンの関係って
キラ「細かいことはシンに任せるよ^^」
シン「キラさん!ありがとうございます!俺頑張ります!」
な感じかと思ってたけど蓋を開けてみたら
キラ「みんな弱いから僕がやるしかないじゃない…!」
シン「キラさんに頼ってもらえない(´・ω・`)ショボーン」
だった。そしてまさかのアスランが諭す係だった。

・核撃ち込まれてるのにどいつもこいつもラブコメしやがって!とはちょっと思いました。イザークとシホくらいの温度感がいいよ……(あるいはイザークディアッカ)。

・でもアスカガはアスカガでよかった。だってアスカガだもん。

イザーク中佐(情報将校)←肩書かっこよすぎ

・シホとディアッカを引き連れて議長逃がしてるイザーク←かっこよすぎ

・評議会議員である母親によくやったわねみたいな目で見られて気まずそうにしてるイザーク←かわいすぎ

・ディアイザ作画良すぎ

 

ファウンデーションの「我々は出自に囚われず優秀な人材を登用しています(ドヤ)」の思想、コーディネーター/ナチュラルに関しては既にオーブで為されているだろうし、階級的な意味ならザフト軍で取り入れられてる(って設定じゃなかったっけ)。

・唐突なフィンガークロス(🤞)監督がやりたかったんやろなぁ

ラクス出撃、監督がやりたかったんやろなぁ……って。いいおっぱいと尻だった。

・戦闘シーンは展開早すぎてよく分からなかったけどSEかっこよかったです!

・オルフェがキラに「月の光うんぬん~」言い出したシーン、「お、月の幼年学校の話か?もしかして君アスキラ派?」と思いました。月といえばコペルニクス市じゃないの!?コズミックイラ住民にとっては!?

フレイ・アルスターの、『憎くて気持ち悪いコーディネーター』であるキラに身体を差し出して守ってもらう、だからこそキラの孤独を誰より理解してた、けど別れたら元彼のもとにすり寄ってくる、みたいなサークラ的側面がすごく……好きなんですよ。人間味があって。ただそれは学生だったのにたまたま戦争に巻き込まれてしまったから艦の中でそういった人間関係を拗らせる行動をしてしまった、という前提があって……。同じCVのアグネスが正規軍人として戦場でそんなことやってていいんか~いというツッコミが大きかったです。

・フレイの苛烈で未熟で弱くて美しいところが好きです。

・でも映画では一切フレイ出てこなかったな~。ステラは出てきたのにね。

・(リビングの一角にある)キラのデスクスペース(ラクスも目に入る)に、学生時代のキラの写真が飾ってあるんだよね……その中にフレイの後ろ姿があること、ラクスは気づいているんだろうか

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・同じ並びにキラ・ラクス・キラの両親で写ってる写真もあるんだよなぁ……もう……結婚するじゃん!?でもその並びにフレイの後ろ姿が……ウッ……人生……

 

(後日追記・パンフレットネタバレ)

・キラとラクスの家の内装設定、ダブルベッドだ……(映画見る前は寝室分けてそうと思ってた)(オーブ隠遁生活時代はそうだったし…)

・監督「(キラは)本来ならノンポリの普通の学生」本当にそうなんだよね……。

・運命でのキラは「刹那的で投げやり」「ある意味心が壊れていた」ほんとうに、そう……。「2年経って癒されて」やっぱ映画のキラは回復したからこそあんな感じなんだな~。

・シンは「褒められると伸びるタイプ」かわいい

・☆さん「成長して落ち着いたキラを想像していたので意外~」そうだよね保志さん!?

・「桑島さん演じるアグネスが気になる」保志さん。今作ではフレイの名前は出ないけどやっぱりフレイを想起させられるよね……。

・石田さんのインタビュー全体的にちょけてておもろい

・鈴健のインタビュー、本当に今作はシンが元気でよかったね……という気持ちになる

・桑島さん「監督には~(中略)~フレイを想起させるキャラクターです」そうなんだよね……。自分たちを守ってくれるパイロットだからキラと寝たフレイ、キラが准将だからちょっかいを出すアグネス、立場でキラを見てるんだよな~。フレイに関しては当時のキラは精神的にボロボロだったし、元々憧れてた女の子だから拒まなかった。フレイはフレイで体を重ねるうちにキラの孤独に気づいてしまうわけだけど……。

ラクスは『キラ』が好きなんだよね……。それは無印、運命とテレビシリーズを見てきた視聴者は分かってるし、キラも分かってると思ってたけど映画では意外と悩んでいた……。そして思っていたよりラクスのことが大好きだった。そんな映画でした。

 

(その他)

・47都道府県シリーズの広島県厳島神社とかじゃなくて千光寺でシブかった。キャラデザの平井さんが尾道舞台のファフナーを手がけてる繋がり?

 

尾道はいいぞ!

 

終わりだよ~