shiroxuma’s blog

東京のすみっこで楽しく暮らす20代OL(?)のブログ

読んだ:『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』

 

 

書店で売り上げランキング1位として陳列されていました。やりたいことが5000億個ある今、こういう本を読んだら自分はどう思うのか知りたくて購入してみました。というのも、数年前はやりたいことがなくて毎日布団の中で泣いていて、こういう自己啓発本に縋ってはさらに病んでいたからです。

こういった本が売れるということは、世の中の人も「やりたいこと」が分からなくて困っているのでしょうか。病んでいた当時は「自分だけがダメだ」と思っていました。なお、HiGH&LOW THE WORSTを見て回復しました。

 

■所感

・自己理解については学校で学ぶべき(p. 36)

これは本当にそう。ただ、『自己』の定義の一部が『得意なこと』だとすると、学校で行った自己分析にとらわれすぎない方がいいかな、と思いました。学生レベルの自己分析は所詮身の回りとの相対評価でしかないので……。私は中1から高3までの6年間でほぼ全ての英語のテストで赤点を取っていて、英語が苦手だと思っていましたが、大学に入ってみたら周りよりもずっと出来ることに気が付きました。中高が進学校で周りのレベルが高かったんですよね。今では自主的にオンライン英会話を習ったりしていて、なんだかんだ好きなので、ひとつの環境内で『得意』とか『自己』を決めつけすぎないほうがいいと思いました。

 

・VUCAな世の中だからこそ「好き」フィルターで仕事を選ぶべき(p. 37)

Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)の頭文字を取ってVUCAって言うらしいです。初めて知った。ブーカ。GAFAみたい。VUCAな世の中だからこそ公務員とか安定した仕事選んだ方が良くないですか……?私は民間ですが安定業界を選んだので良いチョイスだったなと思っています。こんな状況でもボーナスが満額でるのはありがたいことです。

 

・好きなこと×得意なこと(p. 60)

就活のときやたら書かされたな~!笑 好きなこと=業界、得意なこと=職種、にあたるんですけど、私は逆に業界と職種を決めてたのでESは逆算でフィットするような「好きなこと」「得意なこと」を書いてました。個人的には、「自分のための自己分析」と「就活のための自己分析」は別にやった方がいいな…と思います。それか、同時にやるとしても2つ欄を設けておいて、別に書き込むとか。「就活のための自己分析」は建前でしかないので……。本音を書く必要は無いので……。大人になって「自分のための自己分析」するのは楽しいです。こうして手記を残しておくと数年後に振り返って見られますし。今になって入社当時の研修でやらされた「やりたいこと×得意なことシート」見ると色々発見があって面白いです。変わったところもあれば変わらないところもあって、忘れていたやりたいこととか、今になってやっと実行できたこととか。

 

・「やりたいこと」を職業名で考えてはいけない(p. 65)

これは本当にそうで、お金が無かった学生時代は「将来メシのタネになることしかやってはいけない」と思っていたので辛かったですね……。そんなことないよって今なら過去の自分に伝えてあげたいし、資金提供してあげたいです。「ちゃんとした会社に入って、ちゃんとお金を稼ぐ」が人生の目的だったので、就活が終わったあと~入社1年目は燃え尽き症候群で死ぬほど病みました。今はお金のことを心配せずにやりたいことを興味の赴くままにできていて人生とっても楽しいです。

 

・好きなこと×得意なことに加えて、「大事なこと」を考える(p. 72)

これも就活向けだなぁ笑 「大事なこと」「大切にしている価値観」も建前でしかないので、その会社に合わせてES書いてました。実際入社してみたら上層部が超時代遅れな価値観で笑っちゃうんですけど、分かってたことだしなぁ……。安定してお賃金貰えるなら何でもいいです笑 会社の価値観と自分の日々の業務ってあんまり関係無いし……。今、社会人として自分の「大事な価値観」てなんだろう……と考えると、「身の回りの人、できれば世の中の人が心身ともに健康に生きて欲しい」かな……。自分が精神をかなり壊したので。健康が一番だな…と思います。みなさまご自愛ください。物理的にもですが、メンタルセルフケアを意識的にしてほしい……。ちゃんと寝るとか。

 

・好きなことの前に「得意なこと」を見つける(p. 79)

タイトルからだんだんズレてきてない!?論理的に考え抜いて「得意なこと」から導き出した「やりたいこと」って最早「やりたいこと」では無くない!?私は「やりたい!」という衝動に突き動かされて生きているので……。逆にそれくらいの衝動が無いと続かないです。ダイエットとか。それと上述の通り「得意なこと」って相対評価でしかないので……。就職してから思うのは日々業務で経験させてもらったことが積み重なって「得意なこと」(他の人が経験していない業務内容なら、自分が相対的に得意なこととなる)になって、キャリアになっていくのかなぁと思います。

 

・「したい」は本物の価値観、「べき」は親や社会から(p. 93)

わかる~。自分は「べき」に縛られて生きてきた自覚があります。辛かった部分もあるけど、楽でもあるんですよね、選択しなくていいので。例で挙げられてる「成長すべき」とかまさにそう笑 別に成長したくないです……努力できないし。けど「成長すること」が正しいと思っていたからそうあるような選択肢を取ってきたし、面接・面談でもそうやって答えてたんですよね。そうすると「力を持った大人」が導いてくれることを知っていたので。別にやりたくなくても「チャレンジしてみたいです!」と力強く発言すると、大人ってなぜかそれを与えてくれるんですよね……。思い返してみると大学も研究室も会社もそうやって選び取ってきたな……。今は「結婚」が「べき」なんですけど、あんまりしたくないな…に傾きつつあります。社会の価値観も変わってますしね。「べき」には「べき」たりうる相当の理由があるので、従った方が概ね幸福なんだろうなぁと思いつつ、こればっかりは「したい」に従わないとまたメンタルを病っちゃうんじゃないかと恐れています。

 

・利益志向は良くない(p. 110, p. 149)

目的志向型の目標では幸福度が上がり、利益志向型の目標は不安や落ち込みの誘因となる、というのが著者の主張。言いたいことはわかるし実体験済なんですけど(ちゃんと稼ぐ、を目標に生きてきてそれが叶った瞬間にバチ病みした)、それでも利益志向で選択肢を取らないと野垂れ死んじゃうんので……。実家が太いゆるふわ大学生は目的志向で楽しく生きていったらいいと思いますよ……。私は泣きながら利益志向を取って、今の安定した生活、お金の心配をせず好きなことができる生活を手に入れたので後悔してません。その過程で病んで周囲に迷惑かけまくったことは反省していますが。

 

・過去の経験から自分が提供できる価値を探す(p. 118)

就活あるあるワークだ~!笑 似たようなことやらされたけどこれも志望企業に合わせてこじつけてたな~笑 それで内定取れるからいいでしょ……。就活とは切り離して真面目に考えたら何か発見があって楽しそう。

 

・「好きなこと」とは「興味関心があること」(p. 147) 

好きなことってついついググってしまいます。今は脚痩せ法をひたすらググっています。何故なら推しの脚になりたいから。逆にそこまで好きじゃないことって積極的に知ろうとしないんだなぁ……。確かにいい判別法ですね、自分が何に興味を持っているかはgoogle検索履歴を見れば分かる……。逆に自分が「興味を持ってもらう」≒「好かれる」≒「就活で取ってもらえる・上司に良い評価を付けてもらう」ためには「知りたい」と思わせればいいんですかね。「なんか面白そうな子だな、興味あるな」と思ってもらうことが大事……?

 

・好きなもののどんなところが好きなのかを考える(p. 152)

第二志望以降の業界を選ぶときに、自分の気持ちをスライドさせる手法として優れているな~と思いました。転職のときに参考にします。

 

・ネガティブな経験を自己理解のための「学び」とする(p. 184)

これも就活のときにやらされた……。建前でこじつけで書いてました。真面目に向き合ったらドロドロした出口の無い感情しか出てこなくて病んじゃうので……。就活でこういうエピソードが求められるのって「エビデンス」が欲しいからなんですよね、多分。「自分はこういう人間です」って面接で自己申告しても、コネ入社でもない限り面接官は他人なので「本当にそうなの?」ってなっちゃうので……。自分は「こう思われたい」という像に合わせて語ってました。プライベートだと何気ない自分の話から「しろくまはこういう性格だよね」って決めつけられるのがめちゃくちゃムカつくのでプライドが高いんだなぁと思います。自分が面接官側になったら先入観バイアスで決めつけないようにしよう……。

 

■ワーク系

掲載されている自己分析ワークについていくつかやってみました。

・尊敬する人、尊敬する友人、好きなキャラクターは誰ですか?その人のどんなところを尊敬していますか?(p. 99)

推しだが????

就活で聞かれたら体裁の良い答えを捏造するのが難しいから嫌なんですけど、本音で答えるなら居酒屋で5時間は語れるので是非リアル知人の方は聞いてやってください……。飲み代は出すので……。

推し、2人いるんですけど、1人は自分と正反対のタイプで超自由に生きてるんですよ。私3次元で好きになったことがある男が、パズドラやりすぎて大学いかなくて留年した男と元彼と推しピの3人しかいなくて、全員共通してこのタイプで……。自分には無い自由さを持って伸び伸び生きてる姿が自分には無いものねだりで超憧れるんですよね。そもそも私は強い自我を持って「これがやりたい!」ってことが無かったので……(経済的にそれを許されない環境でもあったのですが)。推しは何年も前から「これがやりたい」を言い続けて今年実現させたので偉いな~と思います。「言い続ける」って大変ですよ。私も今年、推しを見習ってとある仕事をやりたいやりたい言い続けてたんですけど、部長が中々OKを出してくれず、くじけそうになりました。周り(同僚の平社員とか、直属の上司)は応援してくれたんですけど。上長から応援されないことを、「それでもやりたいんです、やる価値があるんです」と言い続けるのはすごく大変だし精神的負荷がかかりました。私は精神が弱いので、自分に歯向かう者に対して「ぜってぇ負けねぇからな!!!!覚悟して待っとけよ!!!」と牙を剥いてしまったのですが(本当に「ぜってぇ負けねぇ」って職場で口に出して言い続けてました)、推しは周りを傷つけることなく、ただひたすらに控えめに、そして自分を曲げずに「やりたい」を言い続けられる子なので、優しくて芯が強くてサイコー!と思います。女装の話4回くらいマネさんに言って却下されを繰り返しているらしくてカワイイ。ゲーム実況も1年くらいやりたい言い続けてるよなぁ…。

もう一人の推しは自分と似たタイプで、親から・周りから「やれ」と言われたことをやるタイプで、いい子なんですけど個性というか趣味が無くてずっと悩んでいたようです。昨年ようやくコレ!といった趣味が見つかったみたいで、水面下で黙々と準備を重ねて今年ようやく披露してくれました。自分は真面目なんですけど、いわゆる「真面目系クズ」で……。コツコツと努力することができないので、推しのことは尊敬しますね……。自分と似ている部分があって、けれど自らの努力によって個性をつかみ取ったという点で決定的に違うからこそ、そんな推しが輝いているのを見ると希望だなぁ……と思います。私もあんなふうになりたい。

 

・幼い頃や思春期にあった、今の自分に一番大きな影響を与えている出来事・経験は何ですか?それが自分の価値観にどう影響を与えましたか?

これは就活のとき捏造というかこじつけるの得意な質問でしたね……。いくらでも嘘つけるしなぁ……。でもぶっちゃけて書くなら安定を求める、かな。実家は経済的に不安定だったので。でも上述した通り好きになるのは自由気ままに生きてる男なんだよなぁ……。

 

・最近イラっとした、もしくは心がザワザワしたのはいつ?

そう、嫌なことから逆算で仕事選ぶのも大事だと思う……。私はストッキングと通勤電車が嫌いなのでそのどちらからも解放された現職に超満足してストレスフリーに生きてます。

 

 

・巻末に全部で90問の自己理解を深める質問が載っていて、面白いので時間ができたらやりたいなぁ……。今さっと目を通した感じで興味があるなぁと改めて思えたのは「精神衛生・ケア」「経済格差」かなぁ……。仕事にしようとは思わないですけど。副業とかボランティアやるならその周辺かなぁ。ふるさと納税でこども宅食に寄付したくらい。

 

・就活用には逆算で自己分析してました。たとえば「業界2位のCROのCRA職」を受けると決めたら→「追いかけるのが好き。逆境ほど燃える(嘘でも。それを語れそうなエピソードを探すあるいは作る)」「(出張が多い職種だから)旅行が好き(嘘)。見知らぬ土地を散策するのが好き(嘘)。失恋して最低限の荷物だけ持ってふらっと一人旅に出たことがある(本当)」って感じでやってました。「自分が受ける企業・職種ではこういう人材が求められているんだろうな」ということを念頭に置きながら、企業ごとに頭を切り替えてこの質問リストを眺めておくと面接で良い感じに受け答えできるのではないでしょうか。

 

■感想

就活生向けの本だった……(趣味についても載ってると思って買ってしまった)。趣味でいうと筋トレ・足のむくみとり・英語学習・インテリア改善かな~。

病んでいた当時はやりたいこと何もなくて毎日布団の中で泣いてたけど、今は1日24時間じゃ足りないくらいやりたいことたくさんできたから良かったな~と改めて思った。

 

終わりだよ~ (o・∇・o)